番外編2(新型コロナ感染症関連2 のど飴)

2021年05月07日

新型コロナ感染症の主な感染経路は上気道です。前回触れましたように上気道の繊毛がウィルスを含めた異物を体外へ排出する作用があり、乾燥によりその運動が低下することがわかっていますので、感染を防ぐには口腔が乾燥しないようにすることが対策の1つとなると考えられます。今回取り上げるのど飴には唾液分泌を促し、乾燥を防ぐ作用、さらには抗ウイルス作用成分を持たせることもできると考えられます。

 

 これまでに上気道感染症に対するのど飴の効果を示す発表のひとつは 「カリンエキス配合飴の摂取による風邪などの上気道感染症罹患率に対する効果」(株式会社ロッテ プレスリリース 2011年11月)

があり、非摂取群の罹患率が39.3%であるのに対し、カリンエキス配合飴を1日5粒毎日摂取摂取群は27.3%と有意に低く、カリンエキス配合飴の継続摂取により風邪の罹患を抑える効果が期待されるという試験結果となったとのことです。

 



また、人で直接の感染予防効果を示すものではありませんが、柿渋を含ませた飴をなめさせた唾液を新型コロナウィルスとまぜたところウィルスを不活性化する効果が見られたという発表(カンロ株式会社 プレスリリース 2021年2月:下図参照)がありました。

もちろん、これらはのど飴の新型コロナに対する有効性を証明するものではありませんが少なくとも一定の感染リスクを下げる要素になりうるのではないかと考えています。

2021.5.8

 

 

 番外編2(新型コロナ感染症関連2 のど飴)」 に2件のコメント

  1. 長二 より:

    エピジェネティクスの研究と関係あるかわかりませんがお尋ねします。
    International Journal of Infectious Diseasesの記事中に、新型コロナワクチンが有益であるよりも有害である可能性が高く、実際にコロナウイルスの拡散を加速させる可能性があることを示す、衝撃的な論文が掲載されているそうです。

    コロナワクチン接種者を初めて解剖した結果、全身の臓器にスパイクタンパクが付着していることが判明したとドイツからの科学的報告があるそうです。
    ワクチン接種について懐疑心があるため、このような記事についてご専門の方からのご意見を聞いた次第です。専門外でしたらすみません。よろしくをお願いします。

    • 堀谷 幸治 より:

      私は、いわれるような専門家ではありませんが、お調べした範囲でお答えします。おっしゃる「International Journal of Infectious Diseasesの記事」というのを探してみましたが見つけられることができませんでした。確かに新型コロナワクチンはウィルスのスパイク蛋白を筋肉に作らせるので、その蛋白とそれを認識した抗体が自分の細胞を傷つけ、さらに致死的な血栓症を引き起こす原因となっている可能性はあるようです。ただそのリスクは、最も致死リスクの高いと思われるワクチンですら3400万人中30名すなわち100万人に1人くらいです。それに対して、ワクチン未接種者では,COVID-19の致死率は1~2%(Ritchie H,2021)です。従って、ワクチンを接種しないでなくなる確率の方が1万倍高いことになります。ただ、すでに血栓症などで薬を投与されている方などワクチン接種により血栓症を起こしやすい人というのもわかってきているのでそういった方はワクチン接種を控えた方が良いかもしれません。また単純に新型コロナに感染して亡くなる確率は年齢や健康状態によっても開きがありますので、もう少しワクチン未接種の致死率との開きは小さくなる方もいらっしゃるでしょう。ただ、今のところ総じてワクチンを接種することの有益性が有害性を上回っているとの報告が大勢です。

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