第9回 代替医療 その1  

2021年04月21日

代替医療というのは聞きなれない言葉かもしれませんが、わかりやすくいうと、鍼灸や漢方、指圧、ヨガ、アーユルヴェーダ、瞑想法など一般的な病院の西洋医学とは別の医療をいいます。

 また、代替医療と西洋医学を組み合わせて施療することを「統合医療」といい、近年は世界保健機関(WHO)や厚生労働省でもその評価が論議されています(2012:厚労省検討改資料)。

 

 漢方はその成分を化学的に分析することで薬理学の中に組み込むことにさほど大きな抵抗はなかったと思いますが、それ以外の代替医療の原理・現象について、近代科学では説明できないところがあり、正式な医学に取り入れることは認められない場合が多かったと思います。しかし、脳・神経科学などの進展により一部は科学的論証の可能なものも出てきています。 そして、今まさに、切り口としてエピジェネティクスを用いることで多くの新しい知見がえられるのではないかと考えています。次回からはいくつかの事例についてご紹介していきたいと思います。

 

(Riya R. Kanherkar,ら: Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine Volume 2017 より改変 

                                                                                                                                                                                     2021.4.21

第9回 代替医療 その1  」 に2件のコメント

  1. 津森 より:

    代替医療や民間療法に興味があります。
    現在社会は、添加物や農薬で作られた食べ物は免疫力を落とし病気になり、薬を使うという負のスパイラルに陥っていると思っています。
    なるべく自然で添加物を排除した食生活で病院のお世話にならないようにする生活をしたいです。西洋医学と代替医療をバランスよく使い健康寿命を伸ばしていくためにエピジェネティクスの観点からお話をお聞きできれば幸いです。よろしくお願いいたします。

    • 堀谷 幸治 より:

      コメントありがとうございます。おっしゃるように添加物や農薬の有害性は確かにあると思います。その一方で、それらが、カビ毒や腐敗、寄生虫などの害を防いでいる場合もあると思いますし、何よりバランスよくおいしく食べることが大事な要素と思います。 私も自然療法を含んだ代替医療のなかには健康に資する「お宝」が眠っていると思いますので、是非これから皆さんとご一緒に考えていけたらと思います。今後ともどうかよろしくお願いいたします。

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